日本の前原誠司外務大臣は21日午前の衆議院の安全保障委員会で、中国が東シナ海のガス田「白樺」(中国名・春暁)で、掘削を始めた可能性があると指摘し、今月末にベトナムのハノイで予定される日中首脳会談などで取り上げる考えを示した。
この中で前原外相は、日本と中国が共同開発することで合意している東シナ海のガス田について「今までになかった機材が運び込まれており、掘削を行っている可能性はあると思っているが、断定はできない。中国側からは『断じてやってない』という回答がきている」と述べた。
そのうえで前原外相は「海面の濁りも確認されているので、日中の首脳会談や外相会談が行われる際はしっかりと議題にし、合意を守るよう申し入れたい」と述べ、今月末にベトナムのハノイで調整している日中の首脳会談や外相会談が行われれば、中国側に合意を守るよう申し入れる考えを示した。
また北澤防衛大臣は、東シナ海などで中国側と不測の事態を招かないため、日中の防衛当局が即座に連絡を取り合うシステムについて「事務レベルの協議を行っており、次回は、ことしじゅうに北京で行う予定だ」と述べ、整備を急ぎたいという考えを示した。