
東日本大震災の被災地支援のため、欧州で活動する日本人音楽家が企画したチャリティーコンサートが10日、パリ市内の国連教育科学文化機関(ユネスコ)本部で開かれ、昨年のジュネーブ国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人として初めて優勝した萩原麻未さんら約110人の音楽家が出演した。
慈善公演では義援金約2万1千ユーロ(約258万円)が集まり、震災で被害に遭った教育施設の復興のため寄付される。
この日の演奏会は、フランスを拠点に活動する指揮者の阿部加奈子さんらが企画。会員制交流サイト「フェイスブック」を通じ参加者を募ったところ、200人以上が協力を申し出たという。
この日の公演では、一連のコンサートの締めくくりで、企画発起人で指揮者の阿部さんが故武満徹さんの「弦楽のためのレクイエム」とドボルザークの交響曲「新世界より」を演奏。
阿部さんは演奏会後、「熱い心という点では200%の力を出せた」と話した。萩原さんは「(出演者)一人ひとりの気持ちが大きな力になって被災地に伝わってほしい」と語った。会場で受け付けた義援金は日本ユネスコ協会連盟に寄付し、被災地の学校再建に充てる。
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